ÜBER DIE WELT: Mitsuhiro TADA's Website / Sociology

社会学者・多田光宏のウェブサイトです。(※同姓同名の方が他に多くいらっしゃるのでご注意下さい

研究・関心領域は、社会システム理論や現象学的社会学などの社会学理論を中心に、社会学史、概念史、ナショナリズム論、外国人移民問題、地域社会論、東京論、近代化論などなど。
社会学者ですから、もちろん、社会調査もやります。膨大な量のドキュメント調査、大規模郵送調査や留置回収、ICレコーダーを使ったインタビュー調査、フィールドワークなどを経験してきました。この世代の理論研究者では珍しい専門社会調査士資格持ちです。
授業では、ドイツ語・日本語の堅い理論文献の講読から、現代社会論、調査実習、数式を使っての社会統計学の有意性検定や回帰分析まで、幅広く教えています。

ところで日本の社会理論研究には、後発近代国家の輸入学問らしく、特定の固有名詞を崇めたてまつった「木を見て森を見ず」的な聖書解釈的研究や、逆に自説正当化のために豪華絢爛たる固有名詞と概念のパッチワークでできあがった思想家気取りの研究をする人が、いまもむかしもおおぜいいます。
ですが、本当に学問人としての良心があるなら、グローバリゼーションの波に揉まれて大学業界も社会学界も迷走状態の今日こそ、権威や肩書きに騙されず、どれが真に学問的に価値ある仕事かを冷静に見極める必要があります。「○○先生シンパ」風の属人主義と権威主義からもそろそろ目を覚ますときでしょう。
マックス・ヴェーバーの次の言葉に照らして、恥ずかしくない研究に取り組みたいと願っています。

――F・T・フィッシャーに倣っていえば、われわれの領域にも「素材探し」と「意味探し」とがいる。前者の喉は、事実を渇望してやまず、文書資料や統計表や調査報告によって潤されればよく、新しい思想の精緻な構成などまったく受け付けない。反対に、後者のグルメ嗜好は、つねに新しい思想の蒸留物を漁るあまり、事実への味覚を失ってしまう。それにひきかえ、真正な芸術家の気質は、歴史家ではたとえばランケに名人芸のようにそなわっていたものであるが、そうした真正な気質は、むしろまさしく、既知の事実を既知の観点に関係づけながら、それでいてある新しいものを創り出すすべを心得ている、というところに発露するのがつねである。

マックス・ヴェーバー『客観性』論文(富永・立野訳、折原補訳)

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